コードギアスR2-感想9(9/28)

いよいよ最終回です。
長かった物語にとうとう終止符が打たれます。
…ホントに長かったなぁ(しみじみ)
※先週(14日)、先々週(21日)と感想を書きそびれてますが、ご寛恕ください。

ダモクレスでナナリーと対峙するルルーシュ。
8年ぶりに見た兄の顔を「人殺しの顔」、自分の顔もそうなっているのだろうという妹。
それぞれが、それぞれに自分の目指す「幸せ」を手に入れようと、もがいてもがいて…。
そんな風に、抗いもがく人々の姿を、C.C.は見続けてきた。
彼女の見上げる虚空で、先人と同じく、抗い、戦い続ける人々が散っていく。

ナナリーの決意。ルルーシュの決意。
カレンの、スザクの、C.C.の、カグヤの、決意。

スザクに一矢報い力つきるカレンと、カレンの攻撃を受けて力つきたランスロット。
スザクの敗北を受けて投降を呼びかけるカグヤと、顔を見ることなくルルーシュの本質の一部を理解していたカグヤを優しいと表するC.C.。

ダモクレスの鍵を手に、全世界の掌握を宣言するルルーシュ。

ナナリーにギアスを使い鍵を手に入れた時、彼は、ひざまずき、押し頂くように鍵を受け取った。
あの姿こそが彼の決意の現れであり、いつの間にか、庇護するべき対象から尊重すべき意思を持った存在へと変わっていた愛する妹への、尊敬の念の表現だったのではないかと思う。
決して相手には届かない「愛している」という言葉が、ただ悲しかった。
ただ互いの手を強く握り合って支え合うしかなかった子供の時間の終わりは、手を離すだけではなく、互いの立ち位置も変えるほどの大きな時の流れをもたらしてしまった。

二ヶ月という時間が流れ、反逆者として黒の騎士団幹部やシュナイゼル、ナナリーが処刑場へとつれられていく。
同じ頃、牢の中でかわされる特派メンバーとラクシャータとの会話。
明日のために──彼らは知っている。
明日のために、未来のために、世界のために、少年二人が我が身に負う決めた事柄を、彼らがこれからしようとしていることを。

ゼロレクイエム。

少年二人が背負うにはあまりに大きな世界という名の枷。
それでも、彼らは己が知り得た人々の明日への希望のために、それを決めた。
願いという名のギアスを、己自身にかけて。

ゼロとして仮面をかぶり生き続けていくことになったスザク。
世界の悪を一身に受けて死んでいくことを決めたルルーシュ。
二人の決意を知ったナナリー。
玉座から落ちたルルーシュにすがり号泣するナナリー。

「あれはゼロです」

そう言ったカレンは、おそらく、二人が全世界を巻き込んでやろうとしたことの全貌が理解できたのだろう。
あの場に居合わせた人たちにも、扇にも、カグヤにも。

世界は変わった。
人を傷つける世界ではなく、人に優しくなれる世界へ。
問題は山積している。それでも、明日への望みをつなげられる世界へ。

ナナリーがルルーシュにすがりついて号泣するシーン。
あの獣じみた叫びは本当にすごかった。
思わずあそこで私も号泣しました(苦笑)

それにしても、何となく釈然としなかったのはコーネリアのあの言葉。
「魔王ルルーシュは死んだぞ、人質を解放しろ!」
や、あんたにそれ言う資格があるんかいな、みたいな。
まるで「自分はずっと正しいことをしてきました」みたいなあの言い方に、ちょっとむっときた。
エリア11で君やシュナイゼルが行った作戦で、いったいどれだけの日本人が死んだと思っているのか。
ルルーシュを悪とののしる権利は、あるとするなら、おそらくは一般の市民にのみあるはずで、今まで、搾取する側に一度でもいたことのある人間にはないはずだ。

しかし、某感想書き込みコメントで見かけて「エー?」と思ったのは「ルルーシュ生存説」が意外に多いこと。
実はルルーシュは事前にC.C.からコードを受け取っていて、殺されても死ななくなっていた。
最後にC.C.が乗ってた馬車の御者がルルーシュだという説。
あともひとつはスザクにコードを渡してC.C.は不死じゃなくなった説。
だからルルーシュは死の間際「人並みの幸せも全部、世界に捧げてもらう。永遠に」と言ったのだというもの。

この辺り、今度久麻ちゃんと語ってみたいなぁ(笑)

何にしても。
長かった物語に終止符が打たれました。久しぶりに次回の放送を心待ちにし、視聴後はメールを即打ち(笑)するほどハマったアニメでした。
スタッフの皆様、おつかれさまでした。ご苦労様でした。ありがとうございました。

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